さあ、今年も開幕しました。「War-Gamers Advent Calendar 2023」初日の記事でございます。
本題の前に軽く宣伝を
12/10(日)ゲームマーケット2023秋 シ28 さいたまオフライン
12/16(土)ソフィアゲームクラブ第114回例会
12/30(土)コミックマーケット103 東ホ38b さいたまオフライン
よろすくです。
さて本題
ゲームマーケットが近づいてきたこともあってか、SNSなどで即売会しぐさが話題に上ることも多くなってまいりました。
「概要を知りたくて軽い気持ちで質問したらフルインストが始まってしまって、そこまで興味もないのに離れづらく時間がもったいない、また時間をとって説明してもらったしまった以上、買わないのはどこか後ろめたい」などのエピソードを拝見しました。
こういう場合どうすればいいんでしょうね?というのが今回のエントリです。
この点ウォーゲームは比較的ラクではあります。「独ソ戦です」だけでおおよその地域と期間は限定できますので。また「カデシュの戦いです」でわからない方はそれ以上の情報を求めないので、多くの言葉を費やす必要がないだろうとも言えます。
ただしそれだけでは済まないケースもあります。例えば『Churchill』。ヤルタ会談は授業で習うので多くの人がご存知ですが(たしか習ったよね)「ヤルタ会談のゲームです」で済むかは疑問です。
この場合、大別して2とおりのアプローチが採られるかなと思います。ひとつはストーリー、ナラティブ面から説明をする方法。「プレイヤーは米英ソの3者に分かれて協力しながら第二次世界大戦を終結に導きつつ戦後世界の主導権掌握を目指す」とかですね。
もうひとつはメカニクス面から説明する方法。「手持ちのカード記載のポイントをチップに、議案をセリによって獲得し得点を競うが1位が突出した場合、2位が勝利することもあるゲーム」などとなるでしょうか。
これ、どちらが良いかというと優劣はないんですよね。結局は訊いた人が何を求めているか、ですから。なのでまあ、問う人、答える人双方に、どっちのアプローチもあることをご留意いただきたいかなと願うものであります。問う人におかれましてはあと少し、求める情報についてヒントを付加していただきたく、また答える人におかれましてはどちらの方向からも説明ができるようご準備を願いたく。
参考までに
ここでこのエントリを閉じてもいいのですが、ちょっと別件の調べもので『すばらしきパーティジョイの世界』(坂本犬之介+オフィス新大陸 / スモール出版)を読み返していましたところ終盤の、関係者による座談会記事に本件の参考となりそうな記述を見つけました。
世界観というのかな。パッケージの絵を見て「これは何をするゲームだな」と子供がすぐわかる。怖い魔物が描かれているから対決するゲームなんだな、館があるからそこで何か起きるんだな、脱出するのかな、とすぐにわからせることが大事で — 『すばらしきパーティジョイの世界』p120
私も素人出版に携わる者として、肝に銘じておきたいなと思った次第です。SLGamerの表紙はちょっと伝わり難いよね。まああれはああいうコンセプトなので変えませんけど。別のプロジェクトを起こす際には気をつけていきたいと思います。